今度は取引を漏らしていないのに、数量が合いませんでした
「こむぎ日和」の中村彩さんは、販売漏れと入荷数を直してから、販売はその日のうちに、納品は伝票と照らして入力するようにしていました。
それでも翌週、いちごジャム、瓶入りレモネード、食パンの数がずれました。今回は販売も購入もそろっています。代わりに、普段とは違う三つの出来事がありました。
- 未開封のジャム1個がお客さまから戻った。
- 破損したレモネード2本を仕入先へ返した。
- 閉店後に残った食パン3個を廃棄した。

お客さまから戻った商品は、在庫が増えます
お客さまが未開封のジャムを持って来ました。返金だけを行い、販売記録をそのままにすると、お金は戻っても商品は在庫へ戻りません。
これは販売返品です。最初の販売で1個減り、返品で商品が店に戻ったため、在庫は1個増えます。実際に戻った数量を入力し、販売返品として方向を残します。

仕入先へ返した商品は、反対に在庫が減ります
納品されたレモネードのうち2本は瓶が破損していました。なにわ食品が回収することになり、彩さんは箱を配送担当者へ渡しました。
こちらは仕入返品です。購入によって店へ入った商品が、仕入先へ出ていくため在庫は2本減ります。購入金額だけを直したり、メモだけを残したりすると、商品が出ていった流れを在庫履歴で追いにくくなります。

廃棄や試食は返品ではなく、在庫調整です
閉店後に残った食パン3個は、お客さまから戻った商品でも仕入先へ返す商品でもありません。取引相手のいない状態で、実物数だけが減りました。
この場合は在庫調整で実際の数量に合わせ、理由に 閉店後の売れ残りを廃棄 と残します。破損、試食、店内使用など、取引を伴わず数量が変わる場合も同じ考え方です。
ここで残せるのは数量の変化と理由です。廃棄損失の金額まで自動分析されるという意味ではありません。

理由が残れば、次の締め作業で推測し直さずに済みます
履歴には三つの動きが別々に残ります。
- 販売返品:いちごジャム
+1 - 仕入返品:瓶入りレモネード
-2 - 在庫調整:毎朝焼く食パン
-3
現在庫だけを合わせれば、その日の差は消えます。しかし取引の種類と理由を残せば、次の担当者が「なぜこの日に減ったのか」をもう一度推測せずに済みます。

返品と廃棄は、同じ数量修正ではありません
商品がどこからどこへ動いたかを見れば、記録方法は整理できます。
- お客さまから戻る:販売返品
- 仕入先へ戻す:仕入返品
- 取引相手なしで減る:理由付きの在庫調整
ところが、複数の人が売場に立つと記録はまたずれることがあります。次の記事 複数人で販売するとき、在庫記録をどうそろえる? では、監視を増やさず同じ基準で入力する方法を考えます。